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三重県眼科医会

目のアレルギー

眼科におけるアレルギーとは?

 アレルギー性結膜炎の概略と一般的な注意点について説明します。アレルギーは耳鼻科、皮膚科などでもいろんな疾患があり、いろんな病態を引き起こしますが、眼科でのアレルギーについて基礎的なことから説明します。

 アレルギーは簡単に言いますと物質による過敏反応ですが、詳しくは免疫現象を含む抗原抗体反応でI型アレルギーはIgE抗体が関与する反応で、II型アレルギーは細胞障害型の反応など四つの型に分類されます。アレルギー反応は全身に起こりますからすべての科で診断や治療がなされています。
アレルギー性結膜炎の中でもアレルゲンが花粉で、花粉によるものを花粉症と呼びます。

 結膜炎は結膜の炎症で、結膜とは眼瞼結膜と眼球結膜に分かれます
アレルギー性結膜炎は眼瞼結膜すなわち瞼結膜に主に充血と混濁を起こします。また眼球結膜すなわち球結膜にも、かゆみがあって強くこすりますと球結膜が腫れて水がたまったような「水ぶくれ」になります。「球結膜浮腫」と呼ばれるもので、ひどい場合には目から飛び出るほどになることもあり、びっくりして受診される子供さんもいます。

 アレルギー性結膜炎の症状はかゆみ以外に「なみだ」や「めやに」などで、人によりしょぼしょぼする、ころころする、目が乾くなどいろんな表現をされます。「即時型」と呼ばれるものはアレルゲンが目に入ると数十分でかゆみが起こります。
しかし、こすったりしなければかゆみだけで終わる場合もあります。
アレルギー性結膜炎の炎症が強くなると充血がおこり、長引くと結膜の混濁を引き起こします。

 さて、アレルギー性結膜炎を起こし易い人はアレルゲンに反応する蛋白質、即ち抗体、を体の中に作りやすい人でどのような物質に対して起こるかは遺伝的な素質や環境によって決まります。また一度起こるとアレルゲン物質が限度を超えるたびに症状が出ます。
もちろん鼻水や顔面皮膚の症状など耳鼻科、皮膚科的な症状を伴う場合もあります。
重症のアトピー、春季カタルなどは長期的な治療が必要となりますので、かかりつけ医によく相談されることが大事です。

一般的な予防や治療は?

 次にここでは一般的な予防、治療についてお話します。
予防、治療については結膜周囲の組織の理解が必要となります。一番重要なのが涙ですが、先ず、大事な目を守る周囲の外眼部を見ますと約500本から700本の毛がある眉毛、まゆげがあります。美容的な事柄もさることながら、その役目は汗が入るのを防ぎ、埃や、雑菌から目を防護しており、睫毛、まつげも上には100本から150本、下には50本から70本の毛で、眼球を保護しております。また、眼球表面は涙器が結膜と共に眼瞼にあるマイボーム腺から分泌される成分により、あたかも手を水と石鹸で綺麗に洗うが如く眼球表面を清掃して視機能維持の役目をなしています。

 アレルギー性結膜炎の予防は何と言っても目にアレルゲンを入れないことです。しかしながら日常生活では常にアレルゲンに接しないで生活することは出来ません。
アレルギー反応をおこす物質、埃や花粉などに出来る限り接しないようにすることと、その容量が少なくなる環境にすることです。

 そうは言いましても避けることは難しいので一般的な注意点としましては目の周囲を清潔にすることです。大事な目を保護してくれている外眼部のまゆげやまつげ、そして目の周りの皮膚を水で洗うことです。お湯で洗ってはいけません。お湯で洗うなら後で必ず冷やすなり、クリームや保湿剤を皮膚に塗ってください。まゆげやまつげにつかないようにします。まゆげやまつげはよく拭いて乾燥させてください。そうすることによりアレルゲンの付着を避けることが出来ます。もちろんマスクや防護めがね、それに帽子や衣類をよくはたくことなど一般的なこともアレルギー性結膜炎にかかった人には必要です。

 アレルギー性結膜炎の治療ですが、アレルゲンの少ない人で、アレルゲンが判っている人については減感作治療という方法があります。減感作治療はアレルゲンを少量から皮下注射して慣れさせてアレルギーを起こさせないようにする方法ですが、最小限の注射でも長期間必要となりますので根気良く通院していただかねばなりません。

アレルギー性結膜炎の対症療法としては主に点眼薬です。

 投与された点眼薬は、涙腺からでた涙とともに上下の涙点によってポンプ作用で排出され、下鼻道を通って胃まで到達します。目薬が苦く感じるのはその証拠です。
ですから一般的には点眼後は目を閉じておくことですが、瞬きをすることにより下鼻道へも到達しますのでアレルギー性鼻炎も軽快することがあります。

 点眼薬の種類や点眼回数、いつまで点眼するかは眼科専門医の指示を守って点眼することが大事です。
季節性のアレルギー性結膜炎はその時期だけ点眼します。通年性のアレルギー性結膜炎は重症でアレルゲンが少ない場合は減感作治療を、その他の場合は点眼薬を指示どおり点眼します。アレルギー性結膜炎の場合緑内障などの点眼方法とは違い点眼後2〜3回瞬きをするのがよいでしょう。ステロイドの点眼は最小限として朝を中心に点眼するのが良いと考えます。
目の中に入れる異物であるコンタクトレンズは清潔にしてもアレルギー性結膜炎を起こし易くなります。装用時間を守り、相性の良いレンズを選びましょう。

 基礎的な目の構造を理解してアレルゲンを目にいれないようにすることが最も重要となります。アレルギー性結膜炎はアレルギー体質のある人がアレルゲンと接触して、アレルギー反応を起こしたものです。したがって他人にはうつりませんが、感染を伴うものでは注意が必要です。症状が出たら早めに眼科を受診し適切な治療を受けて下さい。

(文責 福喜多 光一)

少しでも気になることがあったら、お近くのの眼科医にご相談ください。

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